京都芸術大学 ガイドブック 2019
- 京都芸術大学
- アートディレクション, イラスト, コピーライティング, ブランディング
- 2018
京都芸術大学には学生募集のためのメインツールが2つある。
1つはmymymyシリーズ(在学生だけにフォーカスした正直なもの)もう1つがこのガイドブック(大学の整理された全体像を高校生と親御さんに伝える)。
mymymyシリーズが思い切り振り切って、学生の日々やディテールをつぶさに伝えているためにガイドブックは、より大学の発信したい情報や、客観性が求められる。
とはいえ、この種の媒体においては、どんな企業も大学も「より良く見せたい」と思ってしまうことでだいたい同じような構成、写真のトーン、デザインになりがちである。そしてそれが“パラパラ見てすぐ捨てられる”ことに繋がっていると思われる。
このガイドブックは、情報を詰め込みたくなる大学を制御し、できる限り余白を多くとることをデザインの分かりやすい軸として編集チーム、デザインチーム共に意識している。
毎年、あってもなくてもいいような「テーマ」も設定しており、これはチームで出し合ったものから選ばれる。
その選ばれたテーマに基づいて、冒頭のあいさつ文が書かれる。
これは大学内の編集チームが大きく言いたいことをカチカチの文章で送ってきたものを元の文など影も形もないようにして、仕上げるのが私たちコピーライターの仕事である。
イラスト、写真、デザイン、編集、コピー、すべての仕事を大学関係者(社員、教員、在学生、卒業生)でまかなっているのは、さすが芸術大学というところだろう。
*2019年テーマ:芸術大学をどうするか
*冒頭文:
大学の危機が叫ばれています。
私立大学の約4割が定員を充足できておらず、芸術大学も同様です。
それはつまり、大学で学ぶことの意義、芸術を大学で学ぶ意義が社会から問われていると言っても過言ではありません。
このような中で、芸術大学をどうしていくべきか、芸術大学はどうあるべきか、私たち、京都芸術大学は真剣に考えています。
なぜなら私たちは、芸術を学んだ学生たちの力こそが
社会の変革に寄与すると信じ、それを実践する大学だからです。
いま、この世界で、芸術大学は何ができるのでしょうか?
芸術大学の在り方を、改めて問い直したい。
同シリーズ
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>京都芸術大学 ガイドブック 2021
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>京都芸術大学 ガイドブック 2018