湯道
この仕事の制作物
小山薫堂さん(放送作家、脚本家、プロデューサー)が主催し、
日本の「湯」文化を茶道や華道のような「道」にしようという企画のためのグラフィックデザイン。
日本の湯は自然との調和であり共有だろうと思い、数々の自然モチーフのシンボルを考案したが、
選ばれたのは最もシンプルな楕円3つの案
〈3つの湯船、3つの和〉だった。
湯道には「感謝の念を抱く、慮る心を培う、自己を磨く」という
3つの精神の柱があり、それらと呼応するように円も3つにした。
また水を表す氵(さんずい)も3つの部で構成されている。
この親しみ深い円の形は墨汁による手描きをパスにおこしたもの。
デザインが完成し納品した後に、小山薫堂さんから、この形に似た古い桶の実物の写真が送られてきたのは嬉しい偶然である。この桶は一澤信三郎さんからの頂き物であるそうだ。
ロゴタイプは、丸井栄二デザイン事務所とミーティングを重ねて完成させた。日本酒などの樽にある独特な文字を参考に、うるさくない程度に素晴らしいアレンジがほどこされた。
2021.2