OUR KYOTO
京都を代表するガイドブックを作りたいと思った。ガイドブックのメッカとも言える都市・京都の代表となれば、もはや日本の代表と言ったって構わないじゃないか(と書くと批判されそうではあるが、しかし)。
こんなに日本らしく自然と同居し、敬いながら生活を営む街、伝統がそこかしこに残る街は他に存在しないんだったら代表と呼んでもいい。
ガイドブックにはいろんな切り口、作り方がある。この本では京都に住み暮らす人に「ほんまにおすすめの場所」をあげてもらった。偏りは仕方ないが、なるべく全体的にしたかったので推薦者の年齢も仕事も色々であることを意識はした。でもどうしても文化よりにはなってしまう、そういうもんである。
なにはともあれ集まった180カ所…。にアポ取り、許可とり、写真撮影の段取りなどなど、それは壮絶な仕事。こだわりの英語翻訳付きでバイリンガル仕様。
アムステルダム、ロンドン、パリと青幻舎持ち前のネットワークを活かして欧米でも販売されるとのこと。デザインはいつも髪がボサボサなのにかわいいと言われる謎のデザイナー田上さんにやってもらった。
どうしても厚い本にしたくして、ページを増やして厚い本になったので持ち運びには不便だが、持ち歩かなくていい工夫があるので、買っていただいて使ってみてほしい。値段がかわいくなくなったのが玉に瑕だが、家に少々高めの本があるのは悪くないですよ。
最後にあとがきを要約して載せておきます。
初めてフィンランド・ヘルシンキを訪れた際に本屋で売ってたピンク色の本 “A Book about Helsinki”。観光ガイドとしては分厚すぎて、持ち歩くには少し重いこの本はしかし、地元の誇りに満ちていて、持っておきたいと思わせる本だった。 ああこういう本を京都でも作りたいと思った。
京都は秘密の街。老舗菓子屋の照明の暗さ、お茶屋の芸舞妓さん、皆いろいろ隠している。鴨川にスッポンがいるのは知っていますか? ほら鴨川でさえ、隠している。 秘密は魅力であり続け、分からないから飽きないし面白いということでしょう。それをいちいち訪ねて歩くわけだから本当に骨が折れた。 一番折れたのはお店へのアポイント。なにしろ多いから、ひくほど大変。もう二度とやりたくない、今はそんな気持ちです。電話では感じ悪いな要注意やなと思ったのに、めちゃくちゃいい人だったりもした。電話もメールもお互いに伝わらない。その ようなすれ違いの積み重ねでなんとか、この分厚さが体現できた。
ついでにお願いです。あんまり行列を作らないでください。京都のお店は目立つのを嫌がる。流行りすぎると飽きられもするし、本当にいいもんを作れなくもなる。だから列を見たら並ばないで他へ切り換えてバランスとってください、また京都来るときのお楽しみってことでお願いします。列の話で言うと、この街では(どの街でも?)列ができてる=いいお店ってわけでもない。ローカルが首をかしげる行列もしばしば。
最後にロンドンの地下鉄構内で見た広告に載ってていいなと思った言葉であとがきおしまい。基本この姿勢で生きたいものですね。
Don’t be a tourist, be an explorer!
アートディレクション 酒井洋輔、田上亜希乃
デザイン 田上亜希乃
翻訳 吉村 静、Miesen Lewis
企画 酒井洋輔、新庄清二(青幻舎)
編集協力 久下まり子(青幻舎)







