MAIZURU smART SCHOOL

美術やデザインに対する理解や関心が育ちにくいこの土地の潜在的な欲求を表出させてほしい。

(WORKSHOPについて)

“美術やデザインに対する理解や関心が育ちにくいこの土地の潜在的な欲求を表出させてほしい” という依頼でワークショップをすることになった。 それが表出され交流しないと新しい文化が立ち上がってこないからだ。
そのままのタイトル「MAIZURU ART SCHOOL」を提案されたが、 ARTというワードにはそれに関心のない(=私には美術は分からないと思って遠ざけている)人にとっては、 届かない言葉だろうし、美術やデザインは、センス(感覚)より、スマート(賢さ)でする仕事になってきている時代なので、 「MAIZURU smART SCHOOL」というタイトルはどうかと、京都三条のスマートコーヒーで打ち合わせ中に提案した。

開催されたWORKSHOPにおいては、“それは普段の授業と違って答えのないこと”ということを体験してもらうことを まずは第一義において、行った。

(BOOKについて)

WORKSHOPのアーカイブブック。
ワークショップはモノを作るのではなく、しばしば形に残らないコトを作る時間であるために 記録を本という形にとどめておかないと雲散霧消になりがち。少ない予算の中から制作費を捻出してもらった。

制作にあたってはその土地の“美術やデザインに対する理解や関心が育ちにくい”ことは、 何かしら大人に問題があるのであって、役所にもある。 その問題から目をそらし、大人好みの簡単な本を作るわけにはいかないと思った。

本は舞鶴の赤レンガ倉庫群をモチーフに、読みにくくてもレンガのサイズの本にすることにした。 クライアントが喜ばなさそうな表紙の紙や本文の色遣いにこだわった。 案の定「もう少しお年寄りが読み易くー」といったような指示をいただくことになった。

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