UHA味覚糖 e-ma パッケージ

e-maは、はたらく女性を応援する

UHA味覚糖のe-ma「何かできない?」という依頼は、小山薫堂さんからいただいた。
UHA味覚糖さんから、e-maに関するオリエンテーションを受けて、
・あの印象的な丸いプラのパッケージは、発売当初のAppleのiMacのマウスから着想を得ていたこと
・それから年月が経過して顧客の年齢層も時代と共に上がったこと
・独自製法の秘密(約500層から成る)
などを知ることができた。

なんとなくのイメージだけど、男性より女性がアメを食べる気がしたので、今回はOLにターゲットを絞って何かやりたいと思った。
発売当初はOLの机の上にあって、少し嬉しいようなe-maであったはずだから、その状況をもう一度作れたら良い。
その意味で現在のOLのデスク調査が必須。いろんな知り合いの協力で、デスクの写真が集められた。
次にInstagramの活用。OLがどんな投稿を見ているのかを調べに調べた。
その過程の中でOL(オフィスレディ)という呼び方をしてもいいものかどうか、という議論にもなった。(個人的には好きだけど、そういうことじゃないんだよね)

結論「e-maは、はたらく女性を応援する」。
これでいこうと決めた。
まじで応援しよう。ブランドが愛される力のことであるなら、応援してりゃ、愛は返ってくるはずだ。
…というプレゼンをUHA味覚糖の社長や役員の皆さんにさせていただいて(薫堂さんもいた)、「よしやろう」ということになった。
どうしてパッケージを新しくすることになったのか覚えていないが、きっと何か必要だったのだろう。
e-ma timesと名付けられたその新しいe-maは、あの丸いプラ容器ではなく、紙で作られたパッケージとなった。
確かにプラは地球環境によくない。

20案くらい作って、OLに投票してもらい、絞って、またアンケートして、UHA味覚糖でも調査を行って、
イラストの案に決まった。
決まってからが長かった。20回いや30回は細かな修正をしただろう。
毎日のようにうちのデザイナー、イラストレーターに修正依頼の電話がかかってきていたのを鮮明に覚えている。
そんなわけでやっと完成し、よし、次はいよいよInstagramだ!と思ったんだけどーーー、

ある日の会議で、薫堂さんが「これ(完成したもの)の他にいいと思っているの、ない?」と聞いてきた。
実はあります。私はこちらが気に入っています。
コンビニにないムードの、この脱力したデザイン、折り紙をちぎっただけのこれです。とおそるおそる出した案。
誰が言ったか「では、それも作って両方売ってみたらいいのではないでしょうか」。

どれくらい売上の差があったなどの詳細は知らされていない。
試験販売してみた結果、この脱力が選ばれた。

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